昨日、シェクター・ギタリストの小川銀次さんのソロライブが、
吉祥寺のシルバーエレファントであったので行ってきました。

小川銀次さん、久々のライブです。
超絶技巧・・・
まさに、この一言がしっくりくるのが、小川銀次さんのプレイ。
単なる「速弾き」とか、そういうのではなく、
ギターを「表現するための道具」として
あらゆる表現手法を使い弾きこなすのが、小川銀次さんのプレイなんです。
今回、ライブにお邪魔して感じたのが、
想像していたよりも若い人が目立ったこと。
というのも、若い人は、あまり小川銀次さんのプレイを
知らないのではないかなと思っていたから・・・
最近は、体調を崩して活動をお休みしていたというのもありますしね。
さて、ここで、小川銀次さんを知らない人のために、
彼を紹介しておきます。
ちょっと思い出話になってしまいますが・・
時代は遡りますが、
以前、日本で「フュージョンブーム」があったのを
知っていますでしょうか?
大体1970年代後半から1980年代前半にかけてなんですが、
洋楽ロックを一生懸命コピーするギターキッズと同じように
フュージョン系ギタリストが人気を博し、コピーする若者が
結構いたんです。
例えば、海外ですと、ラリー・カールトン、リー・リトナー、
この二人は、一世風靡しましたよね。
それとか、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンなど
あげれば、きりがないのですが、たくさんいました。
そして、日本でも、渡辺香津美、野呂一生(カシオペア)、安藤まさひろ(スクエア)
今剛(パラシュート)、松原正樹(パラシュート)、高中正義
岩見和彦(ナニワエクスプレス)、和田アキラ(プリズム)など
豪華な面々がギターキッズの憧れとなった時代です。
ちなみに、岩見和彦さんには、現在シェクターギターを使っていただいてます。
こういった、ジャパンフュージョンが時代を席巻する中、
同じようなジャンルに見られながらも、ちょっと異彩を放っていた
バンドがありました。
それが、
小川銀次さんが率いる「クロスウインド」
というバンドなんです。
(ちなみに、小川銀次さんは、RCサクセションのギターもやってました)
いわゆる「フュージョン」と呼ばれる中でも、
かなり前衛的なプレイ、サウンドを奏でるバンドとして
「プログレ・フュージョン」と言われることもありました。
いろんなギタリストがいる中、
この「クロスウインド」での小川銀次さんのプレイは、
かなり衝撃的でしたね。
フレーズにしても、プレイにしても普通じゃないんですよね。
完璧に「イッちゃってる」んです。
コピーしようにも、音が採れない・・・
なんというか、
「音符にはできない音をギターを使って表現している」
っていう感じなんです。
「すげぇ・・・」
そんな風に感じたのを僕だけではなかったような気がします。
そんな思いもありながら、今回、小川銀次さんのライブを
見てきたわけですが、そのプレイは今も健在でした。

今回は、小川銀次さんのソロ。
ソロ名義のバンドということではなく、全くのソロ。
しかもアコギが中心。
こうなるとどういうサウンドを想像しますか?
ギター1本でJAZZYなプレイ?
それともブルーズ?
いえいえ、そんなものではありません。
打ち込みのオケなど一切なし。
にもかかわらず、オーケストラなみのサウンドで
それをプログレシッブにプレイする・・・
やはり「イッちゃってました」・・・
かなりプログレッシブです。

「本当にアコギ1本なの?」
そう思わせるようなサウンドの厚み。
どうやってるかというと、
自分で弾いたバッキングプレイを、そのままループさせ、
それを何パターンか弾いて重ねていき、その場でオケを
作っちゃうんですね。
それをバックに、メロディ、ソロをプレイして行くんです。
だから、尺が決まった打ち込みオケをバックにやるのとは違い、
自由自在なんです。
ライブでのMCでも言っていましたが、
「すみません、長く弾きすぎちゃいました・・・」
「なので、前半は、残り1曲です。」
今回のライブは、2部構成だったんですけど、
第1部は、たったの2曲。
本当は、もう少し予定していたみたいなんですが、
1曲目を長く演りすぎてしまったため、
2曲に絞ってしまったみたいなんです。
それほど、尺など関係なく自在に弾きまくっていたんです。
かと思えば、バッキングをループさせずにアコギ1本で、
パーカッション、ギター、ベース、
全てを表現するかのようなプレイ。
左手でタッピングしながらフレーズを奏で、
右手でボディを叩きパーカッシブなリズムを刻みながら、
合間に右手の親指でスラップベースを弾く・・・みたいな
あれを一人でやるのは離れ技ですね。
後半では、「クロスウインド」時代の代表曲である
「みのむし」という曲も久々にプレイしてましたし、
ファンにとっては充実したライブだったのではないでしょうか?

さて、今回は、アコギ中心なのに、なぜシェクター?
そう思う方もいらっしゃるかもしれないですが、
実は、小川銀次さん、こいつを使いこなしているんです。

そう、「D-TAR」です。
こいつをかなり気に入ってくれてるみたいで、
「ソルスティス」、「イクイノックス」、「ママベア」の
3機種とも使いこなしていました。
アコギサウンドも、「D-TAR」を使うと、
あそこまで出音が違うのかと思うほど良い音してましたよ。
ライブには最高のプリアンプなんでしょうね。
当然、箱(会場)の広さによってセッティングは変わってきますが、
ライブハウスクラスからドームクラスの会場まで全てOKですからね。

ちなみに、他の機材は、こんな感じでした。


小川銀次さん、「木」が好きなみたいで、
ペダル類に板を貼り付けて木彫に改造しちゃってるんですね。
一瞬オリジナルかと思ってしまいましたが・・・
ギターは・・・


今回はアコギ中心で、エレキもシェクターは使っていません。
というのは、実は、現在オリジナルギターを製作中なんです。
で、まだ完成していないので、今回はシェクターのギターはなし。
まだ完成までは時間がかかりますが、
今後は、エレキはそのギターを使っていただくようになる
予定です。
完成したら改めて紹介しますが、
かなりの希少材を使った珍しいタイプのギターになると思いますよ。
さて、また長くなってしました・・・
今回、初めて小川銀次さんを知った若い方も、
一度ステージを見ておいて損はないと思いますので、
機会があったら行ってみてくださいね。
ちなみに、
11月にも同じくソロで、
12月には小川銀次BANDとしてバンド名義でのライブがあります。
良かったらチェックしといてください。

シェクターアーティスト・ライブレポート インデックスへ戻る
シェクター・オフィシャルブログ トップへ戻る
吉祥寺のシルバーエレファントであったので行ってきました。

小川銀次さん、久々のライブです。
超絶技巧・・・
まさに、この一言がしっくりくるのが、小川銀次さんのプレイ。
単なる「速弾き」とか、そういうのではなく、
ギターを「表現するための道具」として
あらゆる表現手法を使い弾きこなすのが、小川銀次さんのプレイなんです。
今回、ライブにお邪魔して感じたのが、
想像していたよりも若い人が目立ったこと。
というのも、若い人は、あまり小川銀次さんのプレイを
知らないのではないかなと思っていたから・・・
最近は、体調を崩して活動をお休みしていたというのもありますしね。
さて、ここで、小川銀次さんを知らない人のために、
彼を紹介しておきます。
ちょっと思い出話になってしまいますが・・
時代は遡りますが、
以前、日本で「フュージョンブーム」があったのを
知っていますでしょうか?
大体1970年代後半から1980年代前半にかけてなんですが、
洋楽ロックを一生懸命コピーするギターキッズと同じように
フュージョン系ギタリストが人気を博し、コピーする若者が
結構いたんです。
例えば、海外ですと、ラリー・カールトン、リー・リトナー、
この二人は、一世風靡しましたよね。
それとか、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンなど
あげれば、きりがないのですが、たくさんいました。
そして、日本でも、渡辺香津美、野呂一生(カシオペア)、安藤まさひろ(スクエア)
今剛(パラシュート)、松原正樹(パラシュート)、高中正義
岩見和彦(ナニワエクスプレス)、和田アキラ(プリズム)など
豪華な面々がギターキッズの憧れとなった時代です。
ちなみに、岩見和彦さんには、現在シェクターギターを使っていただいてます。
こういった、ジャパンフュージョンが時代を席巻する中、
同じようなジャンルに見られながらも、ちょっと異彩を放っていた
バンドがありました。
それが、
小川銀次さんが率いる「クロスウインド」
というバンドなんです。
(ちなみに、小川銀次さんは、RCサクセションのギターもやってました)
いわゆる「フュージョン」と呼ばれる中でも、
かなり前衛的なプレイ、サウンドを奏でるバンドとして
「プログレ・フュージョン」と言われることもありました。
いろんなギタリストがいる中、
この「クロスウインド」での小川銀次さんのプレイは、
かなり衝撃的でしたね。
フレーズにしても、プレイにしても普通じゃないんですよね。
完璧に「イッちゃってる」んです。
コピーしようにも、音が採れない・・・
なんというか、
「音符にはできない音をギターを使って表現している」
っていう感じなんです。
「すげぇ・・・」
そんな風に感じたのを僕だけではなかったような気がします。
そんな思いもありながら、今回、小川銀次さんのライブを
見てきたわけですが、そのプレイは今も健在でした。

今回は、小川銀次さんのソロ。
ソロ名義のバンドということではなく、全くのソロ。
しかもアコギが中心。
こうなるとどういうサウンドを想像しますか?
ギター1本でJAZZYなプレイ?
それともブルーズ?
いえいえ、そんなものではありません。
打ち込みのオケなど一切なし。
にもかかわらず、オーケストラなみのサウンドで
それをプログレシッブにプレイする・・・
やはり「イッちゃってました」・・・
かなりプログレッシブです。

「本当にアコギ1本なの?」
そう思わせるようなサウンドの厚み。
どうやってるかというと、
自分で弾いたバッキングプレイを、そのままループさせ、
それを何パターンか弾いて重ねていき、その場でオケを
作っちゃうんですね。
それをバックに、メロディ、ソロをプレイして行くんです。
だから、尺が決まった打ち込みオケをバックにやるのとは違い、
自由自在なんです。
ライブでのMCでも言っていましたが、
「すみません、長く弾きすぎちゃいました・・・」
「なので、前半は、残り1曲です。」
今回のライブは、2部構成だったんですけど、
第1部は、たったの2曲。
本当は、もう少し予定していたみたいなんですが、
1曲目を長く演りすぎてしまったため、
2曲に絞ってしまったみたいなんです。
それほど、尺など関係なく自在に弾きまくっていたんです。
かと思えば、バッキングをループさせずにアコギ1本で、
パーカッション、ギター、ベース、
全てを表現するかのようなプレイ。
左手でタッピングしながらフレーズを奏で、
右手でボディを叩きパーカッシブなリズムを刻みながら、
合間に右手の親指でスラップベースを弾く・・・みたいな
あれを一人でやるのは離れ技ですね。
後半では、「クロスウインド」時代の代表曲である
「みのむし」という曲も久々にプレイしてましたし、
ファンにとっては充実したライブだったのではないでしょうか?

さて、今回は、アコギ中心なのに、なぜシェクター?
そう思う方もいらっしゃるかもしれないですが、
実は、小川銀次さん、こいつを使いこなしているんです。

そう、「D-TAR」です。
こいつをかなり気に入ってくれてるみたいで、
「ソルスティス」、「イクイノックス」、「ママベア」の
3機種とも使いこなしていました。
アコギサウンドも、「D-TAR」を使うと、
あそこまで出音が違うのかと思うほど良い音してましたよ。
ライブには最高のプリアンプなんでしょうね。
当然、箱(会場)の広さによってセッティングは変わってきますが、
ライブハウスクラスからドームクラスの会場まで全てOKですからね。

ちなみに、他の機材は、こんな感じでした。


小川銀次さん、「木」が好きなみたいで、
ペダル類に板を貼り付けて木彫に改造しちゃってるんですね。
一瞬オリジナルかと思ってしまいましたが・・・
ギターは・・・


今回はアコギ中心で、エレキもシェクターは使っていません。
というのは、実は、現在オリジナルギターを製作中なんです。
で、まだ完成していないので、今回はシェクターのギターはなし。
まだ完成までは時間がかかりますが、
今後は、エレキはそのギターを使っていただくようになる
予定です。
完成したら改めて紹介しますが、
かなりの希少材を使った珍しいタイプのギターになると思いますよ。
さて、また長くなってしました・・・
今回、初めて小川銀次さんを知った若い方も、
一度ステージを見ておいて損はないと思いますので、
機会があったら行ってみてくださいね。
ちなみに、
11月にも同じくソロで、
12月には小川銀次BANDとしてバンド名義でのライブがあります。
良かったらチェックしといてください。

シェクターアーティスト・ライブレポート インデックスへ戻る
シェクター・オフィシャルブログ トップへ戻る
シェクターアーティスト・ライブレポート
|
【2010-09-26(Sun) 11:28:08】
Trackback(-) | Comments(-)
Trackback(-) | Comments(-)